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2024-09-11
『エスノグラフィ入門』(ちくま新書)が刊行されました
新しい本が出ました。ちくま新書から『エスノグラフィ入門』です。担当編集者は柴山浩紀さんです。
2016年にatプラスの『生活史』特集に寄稿した際に、その準備研究会の場で柴山さんとははじめてお目にかかりました。2023年に出版した『タイミングの社会学』の内容を踏まえて、エスノグラフィの入門書を、という打診を柴山さんから受けて、このプロジェクトは開始しました。
私は社会学を専門にしていますが、社会学とか人類学とか地理学とか、というよりも、まずもってエスノグラフィを書きたいから、仕事をしている感があります。人びとの生活の模様を、丁寧に記録すること。そこから、別の社会や世界のありようを構想する視座をつくりあげていくこと。
世界中の社会学者や人類学者のフィールドワーカーが、エスノグラフィを書いています。
特に私は、2015年くらいから、ニュージーランドや南アフリカやチリの研究者とも交流する機会が増えて、そうしたグローバルサウスのエスノグラファーから学んだことなども書き込んでみました。
「生活を書く」という一言に収斂させる形で、この本を書きました。
劇的な事件を書くことも興味深いですが、ありふれた生活をきちんと書くことも、それと同じくらい、あるいはもっと重要なように思います。本屋さんで手に取っていただけると幸いです。
こちらから試し読みできます。https://www.webchikuma.jp/articles/-/3633