マシュー・デスモンド『家を失う人々』の書評を共同通信配信で書きました。今週から、沖縄タイムスほかで掲載されているようです。
デスモンドは、大好きなアメリカの社会学者で、最初の著作は山火事に対処するレンジャー部隊のエスノグラフィーであるOn the Firelineでした。あっという間に燃え広がる山火事に立ち向かう勇敢なレンジャー部隊のマスキュリニティの社会的生産を論じた本です。そして2冊目が本書『家を失う人々』(原題はEvicted、2016年)でした。この本は、本当に素晴らしい本で、ピューリッツァー賞の受賞作。黒人ゲットー研究の大家ウィリアム.J.ウィルソンが賞賛し、さらに世界社会学会会長だったマイケル・ブラウォイがOn Desmondという批判論文を書こうという気になるまでに、多くの人びとを惹きつけた名著です。その翻訳が出たということで、喜んで書評を引き受けました。
本書は、ディテールの記述が素晴らしいのですが、読みどころは実は脚注にあると思います。そこに込められた丁寧な文献注こそが、エスノグラファーにして(中範囲の)理論家でもあるデスモンドの凄みのように思います。脚注を一個ずつ追っていくだけでも、ものすごく社会学の勉強になる。ぜひ、手に取ってみてください。
共同通信の配信ですが、続々と地方紙で取り上げられています。確認できているもので、以下の24紙があります。このうち、沖縄タイムスのリンクを載せておきます。https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1306331
山陰中央新報(2/10)
秋田さきがけ(2/10)
東奥日報(2/10)
北日本新聞(2/10)
沖縄タイムス(2/10)
中國新聞(2/11)
下野新聞(2/11)
北國新聞(2/11)
京都新聞(2/17)
南日本新聞(2/17)
日本海新聞(2/17)
山梨日日新聞(2/17)
長崎新聞(2/17)
徳島新聞(2/18)
神奈川新聞(2/18)
埼玉新聞(2/18)
神戸新聞(2/18)
熊本日日新聞(2/18)
山陽新聞(2/18)
岩手日報(2/18)
福井新聞(2/18)
静岡新聞(2/25)
愛媛新聞(2/25)
新潟日報(3/3)